選択的シングルマザーなんて・・・というあなたへ 



私は、「シングルマザーになりたい」と思ってなった、「選択的シングルマザー」(以下"SMC")です。SMCという言葉を掲げているサイトは日本ではここくらいなものかもしれません。そんなわけで、SMCに対して「賛同しかねる」というご意見をシングルマザーのかたから頂くことも少なからずあります。

どうやら、SMCというと「父親にはあとくされのない相手(既婚者、精子バンク等)を選ぶ」「初めから父親を切り捨てている」というイメージを持つ方が多いようです。確かに、メディアに出てくるSMC像は、そのようなものが多いです。

しかし、日本の、少なくとも私の知るSMCたちにおいては、そのようなイメージを否定したいと思います。私は、愛のない「割り切った関係」で妊娠したというSMCを知りません。相手に妊娠を伝えなかったSMCも知りません。子どもに父親の存在を隠し通すつもりだというSMCも知りません。加えて、子どもの父親のことを憎んでいるというSMCも知りません。(すべて、私の知る範囲で、です。)

子どもと父親とを会わせていないSMCもいますが、会わせているSMCもいます。SMC=全て父親不在ではないのです。また、私個人は、すべての子どもには「父を持つ権利」以上に「争いのない環境で育つ権利」が保障されるべきだと考えています。

日本のSMCたちに共通しているのは、結婚や戸籍制度を絶対的なものと考えていないこと。そして「自分一人で子どもを育ててみせる」という責任感にあふれた、心身の成熟した大人の女性であるということです(この点においてはアメリカのSMCとまったく同じです)。

SMCの子どもたちにとっての最大の宝は、迷いのない母親の愛情と笑顔です。自分が初めから望まれて、喜ばれて生まれてきた命であること。不憫な子だと、母親から思われないこと。そのことこそが、SMCの最大の誇りです。

シングルマザーとひとことで言っても、その思いは様々です。自分の意志と反してシングルマザーになり助けを求めている人がたくさんいることも忘れてはなりません。ですが、日本における家族観は、これからも多様化が進んでいくはずです。それぞれの選択を尊重し合える社会になることを願って、私はこれからも一選択的シングルマザーとして声を発し続けていきたいと思います。



manami
2004/03/08







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